「亮喜」はリャンシーまたは兒化してリャンシールと読みます.
李金著「麻將一週通」(1993年 北京 人民體育出版社)のルールを20年ほど前にまとめた文章です.非常に複雑,華麗なゲームで,北京や広東の「推倒胡(ぶっ倒れ上がり,ゴミ手,クズ手の意味)」に相当する「窮胡」が流行する以前の姿を知ることができます.中国語が簡潔すぎて解釈に苦しんだ個所は,中庸麻雀ルールの著者になった関兆豪 (Alan Kwan) さんに注解をもらいました.
1. 準備,その他
麻雀牌136枚(花牌なし)を使います.起家は,仮東の人がサイコロ2つを1度振りして決めます.荘家があがるか流局すると連荘,荘家以外があがると,荘家が南家に移動します.使わずに残す牌は14枚,10枚,16枚のどれにするか,事前に決めます.カンの補充牌を引いたら,海底牌が必ず下の段になるように,引いた枚数だけ,残す牌を増やします.何風戦かは,事前に決めます.参考文献は,上級者は四風戦を1時間半前後で打てると書いています.
あがれる最低点数(しばり)は,事前に決めます.多いのは,
「点があればあがれる」,「5点しばり」,「10点しばり」,「20点しばり」です.まったく点がないと窮和という満貫役になるので,「点があればあがれる」は,何でもあがれます.20点しばりは,作れる役が清一色などに限定されます.10点しばりは3~4翻しばり相当です.
10~20点のような高いしばりがあるとき,大役に複合する1点役の点数を加算する人としない人がいます.満貫(40点)になったら,それ以上の小役は数えません.参考文献は,「初心者がいるときは,小役を無視することが多いが,計算に慣れるためにも,ちゃんと数えるべきである」と言っています.1~5点しばりだと小役であがれるので,小役の点数計算は不可欠です.
2. 開局
洗牌後,各人17列2段に牌を積みます.荘家がサイコロを2つ振り,出目にあたる人がもう1度サイコロを2つ振ります.荘家の出目にあたる人の山の(その人からみて)右端から,反時計周りに2人の目の合計だけ数えたところの次から牌を取ります(2人の目を合計する以外は,現在日本で広く行われている方式と同じです)。荘家はチョンチョンの2枚目の下の牌を表向きにし,残す牌の山の上にのせます.この牌で「混(ホンまたはホワール)」が決まります.何を混にするかはいくつか流儀があるので,事前に取り決めておく必要があります.
- 上2枚:一番普通な決め方です.例えば2が出たら3と4,南なら西と北,三元牌の1つなら,残り2つの三元牌が混です.
- 下2枚:例えば2が出たら1と9,南なら東と北,三元牌の1つなら,残り2つの三元牌が混です.
- 上下:例えば2が出たら123,南なら東南西,三元牌なら三元牌すべてが混です.
混の決め方には,この他に,後で説明する混指定があります.
混(ホンまたはホワール,1枚につき1点).ドラと異なり,点を倍にはしません.
混はジョーカーのようなワイルドカードで,何の牌の代りにもなります.ただし,手から混入りの対子,両面,嵌張,辺張などを出してポン,チー,カンはできません.また,混だけの対子,順子,槓子,雀頭は作れません.
全員に有効な混を捨てたら,上がり放棄です.
混指定.限定局(荘家が点棒供託の上,あがりかたを指定する)で,荘家が混を指定することがあります.混が指定された時は,チョンチョンの下の牌による混決めを行いません.
荘家の混指定:荘家は,サイコロを振る前に点棒1本を供託した上で,口頭で混を指定できます.混なしを指定することもできます.
さらし混:荘家が,点棒を供託してさらし混を使うと宣言した局だけ有効です.この場合,荘家は,開局後始めの打牌の前に,1~4枚の同一牌をさらして,自分専用の混にできます.混になるのは,さらした牌だけです.3枚以下をさらした場合,手牌に同じ牌がある/引いても,それは混になりません.
3. 亮喜(リャンシーまたはリャンシール)
喜(シーまたはシール,1点.1枚に付き1点ではなく喜があれば1点).違う四風牌,または種類の違う九,一を3枚さらすことです.喜をさらすと,はじめから配牌が10枚であるかのように,その後のゲームが進行します.たとえば,九喜をさらしての清一色も可能です.喜には,嶺上牌の自模機会を増す,手中のくず牌を減らして手を速める,手の点数を1点高めるなどの効果がある反面,手牌の枚数が10枚になり,喜の牌は手に使えないので,むやみに使うと手を遅らせることもあります.また,喜があると成立しなかったり,作りづらくなる役もあります.
四風牌の喜は風喜(フォンシー),九なら九喜(チウシー),一なら幺喜(ヤオシー)といいます.あと風九喜(フォンチウシー)という喜があります.喜には混を入れても構いません.混は,どの四風牌,九,一の代りにもなります.風牌,九(萬,索,筒)のかわりに一(萬,索,筒)を風喜,九喜に入れられます.一索以外の一は風喜,九喜に入れられないとする人もいるので,事前に決めてください.
喜は,荘家なら開局から最初の自模の直前までの間(喜をさらしての天和も可能),散家なら開局から2度目の自模の直前までの間にさらします.この間に喜しなかったら喜できず,喜したら,喜を変更できません.
回混(ホイホン):喜に混を使ったとき,混で代用させていた牌を引いたら,引いた牌を喜に入れ,喜の混を手牌に戻せます.これを回混といいます.戻さないで下記のように扱っても構いません.
喜と同種の牌が手にあるか自模ったら,喜と種類の同じ牌(複数可)が手牌にあるときは,それを喜にさらして加え,同数の嶺上牌を引きます.複数あるのは,開局直後の場合です.たとえば,配牌に東南西北北とあって,東南西を喜にしたときは,同時/以後の手番に北2枚をさらして,嶺上牌を2枚引きます.さらすのを遅らせても構いませんが,喜の牌が上がった手にあるとチョンボなので,早くさらした方が有利です.
喜に3枚牌が追加されると,3枚ごとに1点です.あがったときに,
さらしていない喜の牌があると,チョンボです.ただし,
他人から喜の牌を喰うのは認められます.例えば,九喜で,78に9を哭くのは良いが,79で8を哭いたら,その手であがると,チョンボです.
4. 局中の特記事項
限定局の宣言の一部として,荘家は,その局に限り,どこからもチーできる,チーは対面からだけ,チーは下家からだけなど,
チーのルールを変更できます.
同時ロンは,窮和(チョンホー.役名です)の人がいれば,
窮和優先,そうでなければ,
上家の頭ハネです.
リーチ麻雀以外のすべてのルールの共通事項として,振り聴はありません.
ポン,チーして捨て牌を捨てる前に暗槓できます.
喰い替え禁止のような,副露を忌避する目的のルールは,ありません.
最後の一周は,4人とも牌を捨てません.最後の自模の後,槓または喜の牌をさらして嶺上牌を引くことはできます.
三元牌の組(1点).手にある白發中1枚ずつの3枚組を面子にできます.三元牌の組は,順子,刻子のどちらの代りにもできます.
多牌・少牌は,あがり放棄です.牌を隠す,こっそり交換する,三味線などの行為が発覚したら,あがり放棄です.
包,チョンボ,誤自模,または手牌が4枚しかない人に振ったとき(聴牌しているときを除く)は,次局またはその局の点数を1人で払います.それ以外の場合,
自摸でも,振込みでも,三人払いです.
5. 限定局
限定局は,荘家が
ルールをアドリブで決める局です.荘家が,牌を積みおわってから配牌を引きはじめるまでの間に,手の形と点を宣言し,決めた点数を供託することで成立し,その局の間だけ有効です.
限定局には,次の3つのタイプがあります.
(1)特定の面子(小花)を1つ使うことを要求する
小花(シャオファー)は指定した牌1枚ずつからなる3枚組です.ほとんどの場合,吉祥か歴史的な事物になぞらえた順子,刻子にならない組み合わせを指定します.他の面子は,喜と雀頭を除いて,順子か刻子(槓子)でなければなりません.役は不問です.
- 孔雀東南飛:一索,南,東.
- 撃鼓罵曹:一筒(太鼓),二索(太鼓の棒),白(顔面蒼白の曹操).
- 鶴橋相会:一索(織女星)、七筒(7月),七萬(7日)
- 西湖十景:西(西湖)と和が10になる筒子2枚
- 西北暇雪:西,北,白
- 中原逐鹿:中,七筒,發
- 両風挟一幺:風牌2枚と一萬か一索か一筒
- 両幺挟一風:一萬か一索か一筒のうち2枚と風牌1枚
- 丹鳳朝陽:中(赤),一索(鳳凰),一筒(朝日)
- 借東風:一萬,九萬,東
近現代に取材したものもあり,比較的有名なのは
(2)手役を限定する
手役の創造や,チーと混に関するルール変更を伴うことがあります.これで作られた役は数十を下らないそうです.例としてあげられているのは,
- 混吃乱碰手把一(ホンチー・ランポン・ショウパーイー):どこからでも喰いあり(チーでも)で裸単騎.
- 先碰後吃手把一(シェンポン・ホウチー・ショウパーイー):どこからでも喰いありで裸単騎だが,1度ポンしないとチーできない.
- 混吃乱碰手把四(ホンチー・ランポン・ショウパースー):どこからでも喰いありで手牌4枚であがる.
- 三色登記混(サンソー・トンチーホン):数牌3種がすべてある手でないとあがれない.また,荘家がさらし混を使う.
- 三色窮和対着吃(サンソーチョンホー・トイチャオチー):三色窮和でしか上がれない.チーは(上家でなく)対面からしかできない.似た指定として,下家からしかチーできない倒着吃(タオチャオチー)がある.
- 小鷄抱蛋(シャオチーパオタン):1索か1筒の裸単騎で,それぞれ,1筒と1索であがる.
- 全帯幺:チャンタでないとあがれない.三元牌の組を使える.
- 五色和(ウーソーホー):喜を除いた牌に,筒索萬風三元の5種類が全部そろっていないとあがれない.喜をさらすと手牌が10枚しか残らないので,五色和できない.
(3)その他
(1),(2)どちらにも属さないもの.たとえば,
- 五餅翻番免混到底(ウーピンファンファン・ミェンホン・タオティー):「五餅翻番」5筒があれば点を倍にする(2枚あれば4倍).餅子(ピンズ)は筒子(トンズ)の別名.「免混」混を使わない。「到底」海底まで誰もあがらなければ,牌の山を残さないで打ち続ける.
6. 点数
荘家は倍払い倍取りです.三人払いで荘倍があるので,古典麻雀と同じように,
振り込みと自模に,点数授受の違いがありません.
例えば,子が12点の手で上がったら,振り込みでも自模でも,他の2人の子は各12点,荘家は24点を,それぞれ上がった子に払います.
6.1 大役
役の複合関係が整理されてなく,複合役に別の名前が付いています.
6.1.1 清一色.20点
すべて刻子なら別の役になります(対々和参照).三元牌の組・刻子,四風牌の刻子を入れてもよく,字牌を雀頭にしてもよいです.
字牌を雀頭,刻子に入れたときは,厳格でない清一色として10点減点します.三元牌の組は,入っていても減点しません.混をどこに使っても構いません.喜の内容は問いません.混,喜は,以下特に記さない限り同様です.
例:(風=西北,混=一筒二筒)
[手牌]中二筒白,四萬四萬
[副露]一萬二萬三萬,西西西
[喜]九萬九索一筒
清一色 | 20 |
字牌刻子あり | -10 |
混2枚 | 2 |
三元牌の組 | 1 |
風(西) | 1 |
喜 | 1 |
合計 | 15 |
6.1.2 一条龍(一気通貫)
清龍,渾龍,花龍の3種類があります.123,456,789が全部手の内にあるときを活龍,どれか1つでも哭いていると死龍といい点が半分になります.1~9が全部手牌にあれば,残りの1面子を哭いていても死龍になりません.混をどこに使っても構いません.
(1)清龍(活龍40点,死龍20点)
厳格な清一色の一条龍です.字牌の刻子,雀頭がありません.
例:(混=二索三索)
[手牌]中發二索,四萬四萬,三索二萬三萬,四萬五萬六萬,二索八萬九萬
40点=満貫なので,小役は数えません.
例:
[手牌]中發白,一萬二萬三萬,四萬四萬,四萬五萬六萬
[副露]七萬八萬九萬
(2)渾龍(活龍30点,死龍15点)
厳格でない清一色の一気通貫です.字牌を刻子,雀頭に使っています.
例:(場風=西,混=二萬三萬)
[手牌]一筒二筒三筒,二萬五筒六筒,三萬二萬九筒,中二萬
[副露]西西西
例:(混=一筒二筒)
[手牌]二筒二索三索,七索一筒九索,中中
[副露]四索五索六索
[喜]東南一筒
死渾龍 | 15 |
混3枚 | 3 |
喜 | 1 |
平和(喜は除いて見る) | 1 |
合計 | 20 |
(3)花龍(活龍20点,死龍10点)
数牌2種以上を使った一気通貫です.
例:(混=五索六索)
[手牌]一索二索三索,四筒五筒六筒,七萬八萬九萬,中發白,八萬五索
活花龍 | 20 |
混1枚 | 1 |
8の頭 | 1 |
三元牌の組 | 1 |
自摸(ツモ上がりとして) | 1 |
合計 | 24 |
[注]「活花龍」と「三元牌の組」の複合役なら,「平和」と「門清」は必ず含まれているので,後二者は数えられません.
例:(混=五萬六萬)
[手牌]四筒五筒六筒,七索六萬九索,二索二索
[副露]一萬二萬三萬
[喜]南北五萬
死花龍 | 10 |
混2枚 | 2 |
2の頭 | 1 |
喜 | 1 |
合計 | 14 |
6.1.3 窮和(満貫)
点のない手です.四色窮和,三色窮和,清三色窮和,二色窮和という区別があります.いずれも満貫です.これらの名前は,限定局で手の形を指定するときに使います.
点があってはいけないので,特に断幺,平和,門清にならないように気をつける必要があります.他人の風を頭にすれば断幺を回避でき,他人の風の刻子か自風・場風・三元牌の雀頭があれば,平和と断幺を同時に避けらます.他人の風を哭けば,3つを全部避けられます.
混は1点つく上,切れないので,混が1枚でも来てしまったら,窮和は狙えません.聴牌後に混が来たときの扱いは,人により異なります.窮和聴牌後,手牌を全部伏せれば(=手を変えない),混での自模あがりを認めるだけでなく,混を自模ったら点数を2倍(=80点)にする人と,混を引いたら窮和を認めない人がいます.
(1)四色窮和
数牌3種と四風牌,三元牌のいずれかからなる手です.
例:(窮和だから混は手にない)
[手牌]二索二索二索,三筒四筒五筒,中中
[副露]六萬六萬六萬,一萬二萬三萬
(2)三色窮和
数牌3種からなる手です.字牌の有無は問いません.
例:(西は他風として)
[手牌]三索四索五索,四萬五萬六萬,五筒五筒
[副露]西西西,二筒三筒四筒
字牌の刻子・雀頭があれば,断幺になりません.
(3)清三色窮和
数牌3種からなり,字牌のない手です.
例:
[手牌]七萬八萬九萬,三萬四萬五萬,二筒二筒二筒,四索四索
[副露]一索二索三索
(4)二色窮和
普通は,限定局でしか役として採用しません.1点の小役,欠門が成立するからです.数牌2種からなる手で,字牌の有無は問いません.
例:
[手牌]二索三索四索,五索五索五索,七索七索
[副露]二萬三萬四萬,九萬九萬九萬
6.1.4 対々和
雀頭以外はすべて刻子の手です.三元牌の組も刻子扱いできます.
(1)清一色清対々(満貫=40点)
一九牌を使わない清一色の対々和です.字牌の刻子,雀頭があるときは10点減点します.
三元牌の組は減点対象になりません(以下同様).
例:(混=二筒三筒)
[手牌]八萬八萬,六萬六萬六萬
[副露]二萬二萬二萬,七萬七萬七萬
[喜]東南二筒
満貫なので小役は数えません.
(2)清一色渾対々(30点)
清一色の対々和です.字牌の刻子,雀頭があるときは10点減点します.
例:(混=三萬四萬)
[手牌]一筒一筒一筒,白白
[副露]二筒二筒二筒,
[喜]九萬九索三萬,東南一索
清一色渾対々 | 30 |
字牌の頭 | -10 |
混1枚 | 1 |
喜 | 1 |
喜に3枚追加 | 1 |
合計 | 23 |
この喜は,風九喜です.喜には,風喜,九喜,幺喜の他に,風九喜があります.なお,風幺喜とか幺九喜という喜はありません.
(3)渾色清対々(20点)
一九牌を使わない対々和です.字牌の刻子,雀頭があるときは10点減点します.
例:(混=一筒二筒)
[手牌]發白一筒,二索二索二索,二萬二萬
[副露]中中中
[喜]南南西,西一筒西
渾色清対々 | 20 |
字牌の刻子(中) | -10 |
三元牌の組 | 1 |
三元牌の刻子 | 1 |
2の頭 | 1 |
混2枚 | 2 |
喜 | 1 |
喜に3枚追加 | 1 |
欠門 | 1 |
合計 | 18 |
(4)渾色渾対々(10点)
(1)~(3)に相当しない対々和です.字牌の刻子,雀頭があるときは10点減点で0点です.
例:(混=二筒三筒)
[手牌]中發白,一萬一萬一萬,三索三索二筒,八筒八筒
[喜]九萬九索三筒
渾色渾対々 | 10 |
(三元牌の組は減点されない) | |
混2枚 | 2 |
8の頭 | 1 |
三元牌の組 | 1 |
喜 | 1 |
門清(喜は門清をくずさない) | 1 |
自摸(ツモとして) | 1 |
合計 | 17 |
(5)幺九対(90点)
一九牌のみの対々和です.字牌の刻子,雀頭があっても減点しません.
例:(混=二筒三筒)
[手牌]中發二筒,九索九索三筒,一筒一筒
[副露]九萬九萬九萬
[喜]南西北
満貫を超える手なので,小役は数えません.
6.1.5 七小対(20点)
七対子.混を使えます.喜はできません.点数は20点固定で,小役は数えません.
例:(混=一筒二筒)
[手牌]西西,中中,一萬一萬,二索一筒,四索四索,六萬二筒,五筒一筒
6.1.6 全求人(20点)
裸単騎のロンあがりです.混入りの面子は哭けないので,混が2枚以上あると,作れません.
例:
[手牌]二索二索
[副露]中中中,一筒二筒三筒,七萬八萬九萬
[喜]南西北
全求人 | 20 |
2の頭 | 1 |
中 | 1 |
喜 | 1 |
合計 | 23 |
6.1.7 天和(満貫)
親の配牌での上がりです.喜をさらしても認められます.
例:(混=二萬三萬)
[手牌]中發白,南南,一筒二筒三筒,二索三索四索
[喜]九索九筒二萬
6.1.8 地和(20点)
子が,荘家の第1捨て牌か,自分の最初の自模で上がった場合です.天和と同じく
喜があっても認められます.
6.1.9 十三不靠(満貫)
数牌は,すべて同種の牌と2牌以上(スジ以上)離れていて,雀頭以外には,2つ以上同じ牌がない手です.喜はできません.対子になっていない四風牌,三元牌も使えますが,三元牌の組(中發白)があると成立しません.
例:
南南,西北東發白三萬六萬九萬二索六索一筒五筒
6.1.10 大三元(80点)
三元牌の組が3組ある手です.ワイルドカードが使えるとは言え,哭けない分,難易度が高くなっています.
例:(混=一筒二筒)
[手牌]中發白,中一筒白,二筒發白,二索二索
[喜]南西東
6.1.11 小三元(60点)
三元牌の組2組と三元牌の雀頭がある手です.
例:(混=二索三索)
[手牌]中發白,中二索白,發三索,二筒三筒四筒
[副露]一萬二萬三萬
6.1.12 十三幺(130点)
一九牌字牌だけからなり,雀頭の他の牌は1枚ずつしかない手です.喜はできません.字牌が雀頭でも,減点しません.
例:(混=二萬三萬)
中發二萬東南西北北九索九萬九筒一萬二萬三萬
6.2 小役
- 混:1枚につき1点
- 喜:3枚1組で1点
- 喜に3枚追加すると:1点
- 三元牌の組(白發中):1点
- 三元牌の刻子:1点
- 自・場風の刻子:1点
- 平和:1点.チーしてよく,ペンチャン,カンチャン,単騎待ちでもよいです.自風,場風,三元牌の雀頭があると成り立ちません.三元牌の組があっても認められます.
- 将:数牌の2か8が頭の手.1点.
- 刻子3つ:1点
- 断幺:1点
- 門清:1点.一度も哭かない上がりです.自摸でもロンでも認められます.
- 搶槓:1点.ポンしてある牌に追加してのカンまたは喜への追加が待ち牌だったとき,その牌で上がれ,1点つきます.喜に追加する牌はポンもできて,これも1回につき1点です.
- 槓上開:1点.カンの補充牌での上がりです.喜の補充牌でも認められます.
- 手把一:1点.裸単騎です.手牌が1枚での上がりです.
- 自模:1点.山から引いた牌での上がりです.門前でなくてもよいです.
- 欠門:1点.数牌1種を欠く手です.混は,額面でなく置きかえた牌とみなします.多くの役と異なり,喜の牌も含めて見ます.
- 海底撈月:1点.山の最後の牌での上がりです.
- 槓:1組1点
- 嵌張(カンチャン):1点
- 単騎:1点
- 辺張(ペンチャン):1点
- 一般高:1点.イーペーコーです.
- 半条龍(またの名を連六):1点.同じ数牌の連続した順子がある手です.たとえば,123456,234567.
- 老少副:1点。同じ数牌の123と789がある手です.
(おわり)