2013年9月6日金曜日

ブロートまたはブロットまたはベロート(2)

フランス語版Wikipediaから,ブロート(ブロット)の戦術とマイナー(?)な変種を紹介します.
 

切札について

 

切札は,ブロートで一番大事な印で,“古典的”戦略も,切札にまつわるものです.普通は,複数の最強のカード (V と 9)があり,相手チームより枚数の多い印を切札に選びます.こうすれば,切札を狩って,相手チームの切札をなくせます.相手に切札がなければ,切られるリスクなしに,A を出せます.切札を指名するとき,パートナーと勝算を検討できないので,パートナーとその癖をよく知って,手札を読む必要があります.

切札を指名したチームの相手は,なるべく切札を守り,相手を切り,無駄なく相手の切札を使わせるよう務めます.

 

切札の選び方

 

切札を選ぶときは,8枚の手札のうち,5枚しか配られていないので,偶然に左右されると思いがちです.古典ルールよりコアンシュを好む人も,このことを理由に挙げることが多いです.しかし,カードをシャッフルしないルールがあるので,配りきるルールより,古典ルールのほうが,より技術的な面もあります.

配り手の右隣りの人は,後で配られる手札が,表向きのカードと同じ印になりやすいと期待できます.カードを混ぜないので,表向きのカードと後から配られる手札は,直前の手で同じカード勝負に出されたカードの可能性があるからです.自分の味方が配り手の右隣りのときも,同様です.

前の手でカードがどう出されたか憶えていると,表向きのカードにより,配られたカードとこれから配られるカードをある程度読めるので,切札の選択に役立ちます.カードをどれだけ憶えられるかは,人により違いますが,10を取ったA,Aを切った7のように決め手となる勝負は憶えやすいです.

表向きのカードがV(J)のときは,取るメリットが大きいです.切札のV(J)は最強のカードなので,カポ負けを必ず回避できます.また,手に他のV(J)がないとき,相手がV(J)4枚組の手役を作るのを防げます.

誰も仮の切札を受け入れなかったら,2周目には,表向きのカードが切札でない手札になることを考慮します.Aが最も良く,次は10です.
最後の人に順番が来たときは,表向きの印に誰も興味がなく,カードを取るリスクが少ないことを当てにできます.相手チームの失敗を期待する戦法を取られたときは,例外です.しかし,この戦法は,長い目でみれば,勝利の機会を捨てているので,損です.手がよいときは,ためらわずにカードを取るべきです.取らないチームは,ゲームにあまり勝てません.

勝たず (アンパス Les impasses)


勝たず (アンパス) とは,最上位の勝てる手札を故意に出さないことです.そのすぐ下のカードも出ないことを期待して,そのカードを後のカード勝負で取ることを目指す作戦です.

例: 
  • Aさんがダイヤの8を出し,Bさんがダイヤが手にないので別の印のカードを捨て,CさんがダイヤのD(Q)を出したとき,ダイヤのAとV(J)を持つDさんは,10がまだ出てないので,次のダイヤの周にAで10を取ることを期待してV(J)を出しました.
  • 手に2または3枚ある印にAがあるとき,後にこの印の周でAで10を取ることを期待して,Aでないカードを先手で出しました.
  • 手役を認めるゲームで,10を含む3枚続きをさらしたとき,Aを持つ味方が,その印の数札を出したら,故意に弱いカードを出したことが分かるので,10でその勝負に勝ちます. 
 
アンパスには,2つのリスクがあります.1つは,アンパスの2周目を切られること,もう1つは,アンパスした周に相手に10を出されることです.
 
アンパスするかどうかは,これまでに出されたカードによります.切札を全部狩った後か,相手に切札がなくなったときは,自分たちの勝てるカードを切られるリスクはなくなります.しかし,相手に10で勝たれるリスクは残ります.アンパスを試みる印がそれまで一度も出されていないときは,相手も含めた全員がその印を持っている可能性が高いです.普通,取って攻めるチームは,相手の切札を狩るので,慣れたプレーヤーは,そのあと残っているカードによって,リスクを判断します.
 

最後の10点 (ディス・ド・デール Le dix de der)

 

最後のカード勝負は,10 点を追加で得られるので重要です.この 10 点だけでなく,カード勝負も,よくディス・ド・デールと呼ばれます.

この勝負では,10点を超えるカード点を得られることが多いです.1勝を期待して持っていたAなどが残って,ディス・ド・デールが,20,30,または40点にもなることが珍しくありません.したがって,可能なら,最後まで切札を温存するとよいです.
 

Wikipedia(など)に紹介されているバリエーション

 

カードの配り方

  • 2枚ずつ,3枚ずつと配る人もいます.コアンシュでは,3枚-3枚-2枚,2枚-3枚-3枚という配り方もあります. 
  • 配り間違えたら,配り手を変えずに配りなおしにする人と,配り手の相手のチームに162点を与えて,配り手を変えて配りなおす人がいます.

 

切札の決め方

  • 表向きのカードがV(J)なら,配り手の右隣が取らなくてはならないとする人がいます.
  • 誰かが切札を選んだら,他の人が,切札をせり上げることを認める人がいます. 
  • 11点未満しか手になく切札もない場合,ゲームを無勝負にできるとする人がいます. 
  • 手札が11点未満の人がいたら,手を流す人がいます. 

 

カード勝負

点数の高いカードというあいまいな内容を含むルールなので,実戦で揉めごとをおこす可能性がありますが,フランス語版 Wikipedia には,こんな記述がありました.
  • 先手の印が手になく,相手チームのカードが勝っているとき,それに勝てる切札がなかったら,点数の高いカードを捨てなければならないとする人がいます(アルカレット,alcarette). 

 

手役

  • 7か8の4枚組を宣言すると,味方・相手のすべての手役を無効にできるとする人がいます.
  • 7の4枚組を宣言すると,その手を流せるとするところがあります. 
  • 手役の点も,失敗しても奪われないとする人がいます. 
  • 1枚の手札を複数の手役に使うことを認める人がいます(フランス語Wikipedia以外で見たことがないので,まれなバリエーションである可能性があります).
  • 手役が引き分けのとき,カードを配られる順が先の人が勝ちとする人がいます(www.pagat.comの英語記事でしか見たことがないので,まれなバリエーションである可能性があります).
 

点数計算

  • 点数を5点単位で丸める人もいます.
  • 両チームが同じ手で目標点を超えた場合,最後の手に勝ったチームの勝ちとする人がいます.  
  • 手役の点を成功・失敗の判定に使う場合に,カポ負けしたチームは,その手で相手を失敗させることも,ゲームに勝つこともできないとする人がいます. 

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