2018年10月20日土曜日

99

ゲーム研究家の David Parlett 氏の創作ゲームです.創作ゲームなのに,そうと感じさせないシンプルさがあると思います.

人数とカード

3人.4 つの印ごとに,A,K,Q,J,10,9,8,7,6 の 36 枚.

カードの強さ

強い順に,A,K,Q,J,10,9,8,7,6 です.

カードを配る

最初にカードを配る人は好きな方法で決め,そのあとは順番に交代します.配り手は,カードをよく切り,右隣の人にカットしてもらってから,左隣の人から時計回りに順番に,ひとり 12 枚の手札を配ります.

宣言

3 人とも,手札から 3 枚のカードを選んで伏せて捨て,9 回のうち何回勝つことを目指すか決めます.クラブは 3,ハートは 2,スペードは 1,ダイヤは 0 として捨てた 3 枚の合計が目標です.この数字は,印の飛び出している個所の数で覚えればよいと作者はいいますが,ダイヤには 4 個所突起があるような気がします.スペインのトランプのように,枠の切れ目が0〜3つあると,何も悩まないのですが…(ちなみにスペイン語圏のトランプは印も日本でおなじみのフランス風と異なり,コイン,カップ,剣,棒です).

カード勝負の前に目標のカードを公開すると 30 点,目標のカードと手札を公開すると 60 点のボーナス点が付きます.公開は 1 人しかできません.手札公開は目標公開に勝ち,同じ公開なら配り手の左隣を 1 番として時計回り順に優先されます.

カード勝負

9 枚の手札で 9 回のカード勝負を行います.1 回目は,配り手の左隣,2 回目以降は直前の回の勝者が,先手になります.先手は,手札から1 枚を表に向け場に出します.先手の左隣から順に,時計回りに,全員が 1 枚ずつ手札を表向きに場に出します.このとき,先手と同じ印の手札があるなら,出さなければなりません.一番強い切札,切札がないときは,先手と同じ印で一番強いカードを出した人が,1 回の勝負に勝ちます.切札は,最初の手は 0 (ダイヤ),以後は直前の手で目標どおりに勝った人数(0〜3)に対応する印が切札になります.

得点計算

目標と勝ち数が同じなら成功,多すぎても少なすぎても失敗で,成功した人が 3 人なら 3 人とも 10 点ずつ,2 人なら 2 人が 20 点ずつ,1 人なら 30 点をそれぞれ得点します.成功失敗に関係なく,カード勝負 1 勝あたり 1 点を得ます.公開のボーナス点は,公開した人が成功したら,公開した人,失敗したら,他の 2 人のどちらもが得点します.

9 手あるいは事前に決めた 9 の倍数の手数で一番得点の多い人が勝ちです.あるいは,1 勝を 100 点先取として,最初に 3 勝した人が勝ちです.

初期バージョンのルール

ジョーカー1枚を入れた37枚を使います.
手札を配り切って残った1枚を表向きにし,このカードの印を切札にします.表になったカードがジョーカーか9のときは切札なし(ノートランプ)です.ジョーカーそのものには特別な力はなく,表向きになったカードと同じカードとして扱います.

切札がないと,手の最初にカードを出す人が有利過ぎるので,切札なしではなくすべて切札としても良いのではないかと作者が提案しています.この場合,カードの出し方のルールは同じですが,勝つのは,印を無視して1番強いカードです.同じ強さのカードが複数出されたときは,先に出たカードの勝ちです.

戦術

ぴったり決めた回数勝たなければならないので,確実に勝てる上位のカードだけでなく,確実に負ける下位のカードも重要です.捨てるカードは,勝てるか負けるか分からない中間のカードから選ぶことが多いです.

全 9 回を 3 人で割ると 3 なので,何回にしてよいかわからないときは,3 を選ぶとよいでしょう.

どうしようもないときは,上位の切札など意表を突くカードを捨てて,他のプレイヤーを撹乱します.

ダイヤは捨て札に入ることが多く,クラブは少ないので,ダイヤは確実には勝てず,クラブは手堅く勝てます.

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