2015年11月10日火曜日

双扣(シュアンコウ)~パートナー制の大富豪

中国語圏は大富豪系のゲームの発祥の地だけに,似たゲームシステムのゲームが数多くあります.席順を争うパーティーゲームだけでなく,鬥地主のようなオークション,大/老/二(ひどい言葉なので書いていいのか不安です…香港では大D)のような賭けに適した点数計算,そしてこの双扣はホイストのようなパートナーシップの要素が大きな比重を占めます.双扣は一説に浙江温州発祥といわれ,江南で盛んです.

人数と道具

2人のチーム2組4人.チームは向かい合って座ります.
52枚+ジョーカー2枚の54枚を2組の108枚を使います.2枚のジョーカーは色が違うもの,理想的には赤と黒を使います.

進行

カードを伏せてよく混ぜ,1人27枚ずつの手札をつかみ取ります.
ゲームの始めと“双扣”(ワンツーフィニッシュ)の後は,手の始めにカードを出す人を好きな方法で決めます.それ以外は,前の手で最初に上がった人が,手の始めにカードを出します.続いて,順番に手札を出します.順番は,反時計回りでも時計回りでも構いませんが,事前に決めて,ゲームの途中では変えません.出す手札は,直前に出されたカードより強くなければなりません.出せるカードがないか,出したくなければ,“パス”といって,何も出さないで,次の人に順番を渡します.3人連続でパスしたら,最後に手札を出した人のパートナーが,好きな手札を出します.手札を出し終わったら上がりです.上がった人はゲームから抜け,何もしません.3人,双扣の場合2人が上がるまで続けます.

カードの強弱

強い順に,大王(赤ジョーカー,なければ黒一色でないジョーカーで代用),小王(黒ジョーカー),2,A,K,Q,J,10,9,8,7,6,5,4,3です.
大王(赤ジョーカー)小王(黒ジョーカー)以外のカードは,大きさだけを区別し,色やマークは区別しません.

出せる手札

手札から出せるのは,次のいずれかです.
  • 1枚.好きな手札1枚.
  • ペア.大きさが同じ手札2枚.
  • 3枚組.
  • 連続ペア.3連続以上.AはKとつながる.大王,小王と2は使えない.例えば44-55-66.
  • 連続3枚組.3連続以上.AはKとつながる.大王,小王と2は使えない.例えば333-444-555-666.
  • 順子.5連続以上.AはKとつながる.大王,小王と2は使えない.
  • 炸弾.同じ大きさの手札の4枚組以上.
  • 天王炸弾.大王2枚小王2枚の計4枚.
出されているカードに勝つのは,形と枚数が同じで,より強いカードを使っている組み合わせです.例外は炸弾と天王炸弾です.炸弾は炸弾と天王炸弾以外のあらゆる形に勝ちます.炸弾同士では,枚数が同じならカードが強い方が勝ち,そうでなければ,枚数が多い方が勝ちます.天王炸弾は,最強のカードで,すべての炸弾を含むあらゆるカードに勝ちます.

点数計算

1番に上がった人のパートナーが何番に上がったか,勝ったチームが炸弾を出したかで点数が決まります.
  • 1番と2番なら双扣(シュアンコウ)という勝ちで,勝ったチームは,相手チームから基本点の4倍を得ます.
  • 1番と3番なら単扣(タンコウ)という勝ちで,勝ったチームは,相手チームから基本点の2倍を得ます.
  • 1番と4番なら平扣(ピンコウ)という引き分けで,点の受け渡しはありません.
以下の形を出して勝ったら,点数を倍にします.この倍は複合しません.一番大きな倍だけが有効です.
  • 5枚の炸弾: 2倍
  • 6枚の炸弾: 3倍
  • 7枚の炸弾: 4倍
  • 8枚の炸弾: 5倍
  • 天王炸弾(王4枚): 4倍にする人と5倍にする人がいる

0 件のコメント:

コメントを投稿