道具と人数
3~7人,48枚の花札1~2組.
札の点数
桜に幕,桐に鳳凰,カス札は1枚10点,松に鶴,ススキに月,雨に小野道風,タネ札は1枚5点,タンは1枚1点です.
親見
最初の親決めは親見(おやみ)といい,1人1枚ずつ札を引き,月の順で1番若い札を引いた人が最初の親です.月順を覚えるのは面倒なので,順番を決めた札を混ぜてから引いても良いでしょう.
札のまき方
親の左隣りが札をよく混ぜ,親の右隣りが札の山を2つに分けるか軽く指を触れたら(のぞむ),親は,下にあった山を上にのせてから手にとり,6枚の場札と1人あたり7枚の手札(手七場六)を,親の右隣りから順に反時計回りに,手札4枚ずつ,場札3枚,手札3枚ずつ,場札3枚という順番で配ります.配るとき,手札は見えないように裏向きに,場札は表向きにします.7人のときは,白札を1枚入れ,場札は配らず,白札を手にした人が,残りの6枚を場札にして下ります.配り終わったら,残りの札は山札として場札のそばに裏向きに伏せて置きます.
親手をもらう
親以外の人は,手札を見る前なら,親手をもらうといって,親と自分の手札を交換できます.手札を交換していない人は,親手をもらった人の手を更にもらうこともできます.
特別な場札
場札に同じ花の札が4枚出たら(場四),親を変えないで配り直します.場札に同じ花の札が3枚出たら,この3枚をまとめて置きます.
出下り
4人以上いるときは,親から順番に,反時計回りに,出るか下りるかをいいます.3人出たら,残りの人は下りです.残り全員が出ないと3人にならないときは,出なければなりません.下りるとき払う点と,下ろされたときにもらえる点はありません.下りた人の手札は山札とまとめて混ぜて,山札にします.
手役
出た人は,最初の順番の前に,手札の手役をさらせば,手役の点をもらえます.手役は,資料による違いが大きいです.飛び込みなしの三本となさけの2つだけから始めて,他の手役は少しずつ追加して試してみるとよいと思います.
- 三本,1枚(10点).同じ花の札3枚.この3枚を全部自分で取ったとき,“飛び込み”といい,10点増しの2枚(20点)にする人がいます.
- なさけ,1枚(10点).タン3枚,雨札をタンの代わりにできます.反時計回りで親の次の順番にあたる人(胴二)だけの手役です.自分から出なかった胴二だけに認める人,全員に認めるが雨札を使えるのは胴二だけにする人もいます.
- くっつき,2枚(20点).同じ花の札2枚組3組.認めない人もいます.
- 手四(てし),3枚(30点).同じ花の札4枚.胴二専用にする人,全員に認める人,誰にも認めない人がいます.
手役を増やしたいなら,“はちはち”にあって上記にない手役から,この遊びでは不利でないカス系と立三本を除いて,上記の役に点数を合わせると,次のようになります.
- 二三本(ふたさんぼん),3枚(30点).三本2組.
- はねけん,3枚半(35点).2枚組2組と三本.
- 一二四(いちにし),4枚(40点).手四と2枚組1組.
- 四三(しそう),100点.手四と三本.“はちはち”では,この手役があったら,すぐに競技を止めて,手役を持つ人の勝ちにするなど,特別な取り決めがあることが多いです.
遊び方
親から始めて,反時計回りに順番が回ってきます.順番の人は,手札を1枚表向きに場に出します.出した札と同じ花の場札があれば,そのうち1枚と出した1枚の2枚を取ります.3枚組の場札と同じ花の札を出した場合,3枚と出した1枚の4枚を取ります.取り札は,10点,5点,1点に分け,自分の前に,全員が見やすいように整理して置きます.取れる場札がない場合,出した札は場に残します.残した札は場札になります.ついで,山札の1番上の札をめくり表向きに場に出します.手札と同じように合う場札があれば取り,なければ場札にします.ここまでしたら,次の人の順番です.これを全員の手札がなくなるまで続けます.
出来役
取り札に次の札の組み合わせがあると,出来役の点をもらえます.“かぶり”は認めない人もいます.
- 坊主ゾロ,2枚(20点).ススキ4枚.
- 坊主かぶり,1枚(10点).ススキに月とススキに雁.
- 雨ゾロ,2枚(20点).反時計回りで親の前の順番に当たる人(ビキ)専用.雨4枚.
- 雨かぶり,1枚(10点).ビキ専用.雨に小野道風と雨に燕.
得点計算
手役と出来役の点を取り札で受け渡します.例えば,三本なら,他の2人は,それぞれ10点分の取り札を,三本を持っていた人に渡します.ついで,取り札の点から親は100点,胴二は110点,ビキ(親の左隣りで順番が一番最後になる)は120点を引いたものを,点数にします.
一番点の高い人,同点の場合,親を最優先にして反時計回りで親に近い人が,次の親です.